市販のミノキシジル発毛剤は、製品の添付文書で対象とされる壮年性脱毛症に使用する医薬品です。薄毛なら誰にでも向くわけではなく、脱毛の状態や年齢、頭皮の状態などを使用前に確認します。
急激な脱毛や斑状の脱毛など、壮年性脱毛症とは異なる可能性がある場合は、自己判断で発毛剤だけに頼らず原因の確認を優先します。
発毛剤はどんな人に向いている?
発毛剤を選ぶときは、まず自分の脱毛状態が製品の効能・効果の対象に合っているかを確認します。
壮年性脱毛症が対象となる製品がある
国内の一般用ミノキシジル外用薬には、壮年性脱毛症における発毛、育毛および脱毛の進行予防を効能・効果とする製品があります。具体的な対象は各製品の添付文書を確認します。
【使用前に見るポイント】
- 効能・効果
- 対象となる性別・年齢
- 脱毛の状態
- 使用してはいけない条件
- 使用前に相談する条件
年齢だけで適否は決まらない
成人であっても、脱毛の原因や健康状態によっては使用前の相談が必要です。反対に、年代だけを理由に効果を断定することもできません。
発毛剤は「薄毛だから使う」ではなく、添付文書の対象と自分の状態が合っているかを確認して使います。
使用前に確認したい薄毛の状態
薄毛の広がり方や進み方は、発毛剤を自己判断で使用してよいか考える重要な手掛かりです。
徐々に進む薄毛かを確認する
男性型脱毛症では前頭部や頭頂部などで徐々に薄毛が進行することがありますが、見た目だけでAGAと確定することはできません。
- いつから気になったか
- 急に増えたか徐々に進んだか
- 一部だけ斑状に抜けていないか
- 頭皮症状を伴っていないか
急激・斑状の脱毛は原因確認を優先する
突然大量に抜けた場合や円形・斑状に抜けた場合などは、一般的な壮年性脱毛症と異なる可能性があります。
頭皮状態と健康状態も確認する
脱毛の形だけでなく、頭皮の傷や炎症、既往歴なども使用判断に関係します。
傷や湿疹がある頭皮には自己判断で使わない
ミノキシジル外用薬では、頭皮に傷、湿疹、炎症などがある場合を使用禁止としている製品があります。必ず使用する製品の添付文書を確認します。
【薬剤師・医師への確認を考える条件】
- 治療中の病気がある
- 薬によるアレルギー歴がある
- 高血圧・低血圧などの指摘がある
- 原因の分からない急な脱毛がある
持病がある人は相談事項を確認する
持病があることを一律の使用禁止とせず、添付文書の「相談すること」に該当するかを確認することが重要です。
発毛剤より受診を優先したい場合
脱毛の原因が分からない場合や症状が急激な場合は、発毛剤の比較より診断につながる受診を優先します。
AGAかどうかを自己診断しない
家族歴や生え際の形だけでAGAと断定することはできません。医療機関では他の脱毛症との鑑別も含めて確認できます。
【受診時に伝えるとよい情報】
- 脱毛が始まった時期
- 進行の速さ
- 使用中の薬や発毛剤
- 頭皮症状
異常が出た場合は使用を続けない
使用後に強い頭皮症状や体調変化が生じた場合は、漫然と継続せず、添付文書に従って使用中止や相談を検討します。
参照資料:PMDA「一般用医薬品 添付文書」、日本皮膚科学会「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版」