育毛剤を使うときに頭皮マッサージも取り入れると、「育毛効果がさらに高くなるのでは」と考えることがあります。しかし、マッサージを加えたからといって、育毛剤の効能が単純に強くなるとはいえません。頭皮マッサージは心地よく頭皮をケアするセルフケアとして考え、AGAなどの脱毛症に対する治療の代わりにしないことが重要です。
この記事では、育毛剤と頭皮マッサージを組み合わせるときの考え方、行う場合の注意点、薄毛が進行している場合の対応を解説します。
育毛剤と頭皮マッサージを組み合わせる意味は?
マッサージを併用する意味は、主に日々の頭皮ケアや使用習慣の一部として考えます。「マッサージをすれば育毛剤の有効成分が効きやすくなる」と一律に断定することはできません。
育毛剤の効能は製品表示で確認する
医薬部外品の育毛剤は、製品ごとに表示された効能・効果や使用方法を確認します。マッサージの有無だけで製品の育毛効果を判断しないようにします。
マッサージは治療そのものではない
セルフマッサージを行っていることを理由に、進行する薄毛の診断や治療を先延ばしにしないことが大切です。
製品がマッサージを案内している場合はその方法に従う
塗布後のなじませ方などが製品に記載されている場合は、その説明を確認します。強くこするなど独自の方法を追加する必要はありません。
頭皮マッサージをするときの注意点
頭皮を強くこすったり、爪を立てたりする必要はありません。痛みや赤みが出るほどの刺激は避けます。
指の腹で無理のない範囲にする
行う場合は爪で頭皮を引っかかず、痛みを感じない範囲で触れます。「強いほどよい」と考えないようにしてください。
傷や炎症があるときは刺激しない
傷、湿疹、強い赤み、痛みなどがある頭皮をマッサージすると刺激になることがあります。症状がある場合はセルフケアを続けるより、必要に応じて皮膚科へ相談します。
抜け毛を恐れて強さを変えない
マッサージ中に毛が抜けたからといって、力を強くして頭皮を刺激する必要はありません。抜け毛が急に増えた場合は原因を自己判断せず相談を検討します。
育毛剤を使うときにマッサージは必須?
すべての育毛剤でマッサージが必須とは限りません。使用量、使用回数、塗布部位など、その製品の使用方法を優先します。
塗布方法を自己流に変えない
髪ではなく頭皮へ使用する製品でも、塗布後の扱いは製品ごとに異なります。容器や説明書を確認してください。
長時間行えばよいわけではない
長時間のマッサージや強い刺激が育毛効果を高めるとはいえません。頭皮に負担を感じる方法は避けます。
続けやすさを優先する
育毛剤を適切に使用することが基本です。マッサージを負担に感じる場合は、無理に日課へ追加する必要はありません。
薄毛が進行している場合の考え方
生え際や頭頂部の薄毛が徐々に進んでいる場合は、育毛剤とマッサージだけで長期間様子を見続けないようにしましょう。
見た目だけでAGAと決めつけない
前頭部や頭頂部の薄毛は男性型脱毛症でみられますが、見た目だけで診断はできません。急な脱毛や頭皮症状がある場合は別の原因も考えます。
AGAには医学的に推奨される治療がある
日本皮膚科学会の2017年版ガイドラインでは、男性型脱毛症に対するフィナステリド内服、デュタステリド内服、ミノキシジル外用はいずれも推奨度Aです。
セルフケアと医療を分けて考える
頭皮マッサージを続ける場合でも、進行する薄毛が気になるときは皮膚科やAGAを診療する医療機関へ相談し、原因と治療選択肢を確認します。
参照資料:厚生労働省「医薬部外品の効能・効果」、消費者庁「景品表示法・特定商取引法」、日本皮膚科学会ガイドライン2017年版