髪の毛の本数は一人ひとり異なり、「日本人なら平均○万本」と一つの数字だけで毛量を判断することはできません。一般向けには頭髪がおよそ10万本前後と説明されることがありますが、実際の見た目は本数だけでなく、髪の太さ、密度、色、毛流れ、分け目などにも左右されます。薄毛が気になるときは、数字そのものより「以前と比べて変化しているか」を確認することが大切です。
髪の毛は何本ある?平均値は目安として考える
頭髪の本数には個人差があります。人種や年齢によって毛の太さや形、濃さの見え方にも差があり、同じ集団の中でも一人ひとり同じではありません。
「日本人の平均本数」だけでは薄毛を判断できない
頭髪本数については概数が紹介されることがありますが、数え方や対象集団によって値は変わります。したがって、自分の髪が平均より多いか少ないかだけで脱毛症の有無を判断するのは適切ではありません。
年齢によって髪の太さも変化する
日本皮膚科学会は、毛の質や濃さには遺伝的背景だけでなく、成長や加齢に伴う変化も関係すると説明しています。年齢とともに髪が細くなることもあるため、本数と太さを分けて考えます。
- 本数は概数として見る
- 髪の太さと密度も確認する
- 一時点ではなく過去と比べる
- 分け目や照明条件をそろえる
毛量が少なく見える原因は本数以外にもある
鏡で「髪が少ない」と感じても、それがそのまま毛髪本数の減少を意味するとは限りません。髪が細い、分け目が広い、つむじの毛流れで地肌が見えるなど、複数の条件で印象が変わります。
髪が細くなると地肌が見えやすくなる
同じ本数でも一本一本の直径が細くなると、頭皮を覆う面積が小さくなり、全体のボリュームが減ったように見えます。AGAでは毛髪が細く短くなる軟毛化がみられるため、本数だけでなく毛の太さも重要です。
色・長さ・分け目でも印象は変わる
髪と頭皮の色の差が大きい場合や、同じ位置で分け続けている場合は地肌が目立つことがあります。髪が濡れて束になった状態も、乾いた状態より少なく見えやすいため、比較条件をそろえます。
【毛量感を左右するもの】
- 毛髪の本数
- 一本の太さ
- 髪の長さと毛流れ
- 分け目・つむじ
- 照明と髪の濡れ具合
毛量が減ったように感じたときの確認方法
本数を自分で正確に数えるのは現実的ではありません。変化を把握したい場合は、同じ条件で写真を残し、部位と経過を確認する方が実用的です。
生え際・頭頂部・分け目を同じ条件で撮る
月ごとなど一定の間隔で、乾いた髪、同じ照明、同じ角度で撮影します。写真によって条件が大きく違うと、実際の変化なのか見え方の違いなのか分かりにくくなります。
抜け毛だけでなく「細くなった毛」にも注目する
AGAでは脱毛本数が急激に増えるとは限らず、毛が徐々に細く短くなることがあります。一方、円形・まだらに抜ける、急に大量に抜けるなど別のパターンもあるため、変化の形を記録します。
受診を考えたい変化
薄毛には複数の原因があり、必要な対応も異なります。数字だけを追い続けず、進行が続く場合や急な変化がある場合は皮膚科などで相談します。
急速・円形・まだらな脱毛は早めに確認する
短期間で抜け毛が大きく増えた、円形やまだらに脱毛した、眉毛や体毛にも変化があるなどの場合は、AGA以外の脱毛症や全身状態も含めて確認が必要になることがあります。
【医療機関へ相談したいサイン】
- 脱毛範囲が急に広がる
- 円形・まだらに抜ける
- 強い赤み、痛み、膿がある
- 頭皮以外の体調変化を伴う
参考資料:日本皮膚科学会「脱毛症 皮膚科Q&A Q2・Q4・Q18」