自毛植毛後は、採取部や移植部に赤み・腫れ・かさぶたなどがみられることがあります。ダウンタイムを「必ず○日」と一律には決められず、FUE・FUTなどの術式、移植範囲、体質、術後ケアによって経過は変わります。仕事復帰の目安と傷が治るまでの期間も同じではないため、担当医の術後指示を優先しましょう。
自毛植毛のダウンタイムは何日?
予定を立てる際には、仕事を1〜2週間休む必要がある場合を想定します。かさぶたはおよそ1〜2週間で取れていくのが目安ですが、赤みはそれより長く残ることがあります。NHSは移植後2週間を移植株の保護に特に注意する期間としています。デスクワークへの復帰と、運動や摩擦を伴う作業の再開は別に判断します。
ダウンタイムは、見た目の変化や日常生活への影響が落ち着くまでを指して使われますが、医学的に一律の日数が決まっている言葉ではありません。
術式で経過が異なる
FUEは点状の採取創、FUTは線状の縫合創となるため、採取部の経過は同じではありません。
- FUE:点状の採取創
- FUT:帯状採取・縫合創
- 移植部:小さな創
移植範囲でも変わる
移植株数や範囲が広いほど、赤みやかさぶたが目立つ範囲も広くなる可能性があります。
- 株数
- 移植面積
- 採取範囲
仕事復帰と治癒は別に考える
見た目を隠して仕事に戻れる時期と、創部が十分に治る時期は同じとは限りません。
「出勤できる=完全に治った」と考えず、術後の行動制限を守りましょう。
個人差を前提に予定を立てる
大切な予定の直前に手術を入れる場合は、赤みや腫れが長引く可能性も考慮します。
- 仕事
- 撮影・イベント
- 旅行
腫れ・赤みはどう経過する?
術後の炎症反応として赤みや腫れがみられる場合があります。程度や続く期間には個人差があります。
移植部の赤み
移植部には小さな創が多数できるため、術後に赤みが目立つ場合があります。
- 赤み
- 点状の創
- 頭皮の見え方
額や顔の腫れ
術後に額などが腫れる場合があります。起こり方は人によって異なります。
- 額
- まぶた周辺
- 左右差
採取部にも赤みが出る
FUEの採取部やFUTの縫合部にも術後変化がみられます。
- FUE採取部
- FUT縫合部
- 痛み・違和感
悪化する症状は相談する
強い痛み、増悪する腫れ・赤み、発熱、膿など感染を疑う変化があれば施術医療機関へ連絡します。
「ダウンタイムだから」と異常な悪化まで自己判断で放置しないでください。
かさぶた・洗髪はどうする?
移植部には小さな痂皮ができることがあります。洗髪方法や開始時期は施設の指示に従います。
かさぶたを無理にはがさない
気になっても爪で剥がすなど、移植部へ強い刺激を与える行為は避けます。
- 爪で剥がさない
- 強くこすらない
- 指示されたケアを行う
洗髪方法を確認する
術後早期は洗い方や水圧などに指示がある場合があります。
- 開始時期
- 洗い方
- シャワーの当て方
帽子の使用も確認する
帽子が移植部へ触れる可能性があるため、使用開始時期や形状を確認します。
- 着用時期
- 締め付け
- 移植部との接触
術後指示を最優先する
具体的な洗髪日程などは術式や施設で異なるため、一般的なネット情報より担当医の指示を優先します。
術後ケアの「何日目から」は自己流で決めず、手術を受けた医療機関の指示を確認します。
ダウンタイム中の生活で確認すること
運動、飲酒、入浴、整髪などの再開時期は、手術内容に応じた指示を受けます。
運動の再開
激しい運動は血流や発汗、創部への刺激に関わるため再開時期を確認します。
- 散歩
- 筋トレ
- スポーツ
飲酒・入浴の再開
飲酒や長時間の入浴についても術後指示を確認します。
- 飲酒
- 入浴
- サウナ
仕事復帰を逆算する
対面業務では赤みや刈り上げが見える可能性も含めて休暇を考えます。
- 仕事内容
- ヘルメット等
- 人前に出る予定
不安な変化は写真だけで判断しない
術後経過に不安があれば写真だけで自己判断せず、施術した医療機関へ相談します。
ダウンタイムの長さより、安全に創部を治すことを優先しましょう。
参照資料:NHS「Hair transplant」、ISHRS患者向けパンフレット(2005年)