頭皮ケアと発毛剤は目的が異なります。洗髪や保湿などの頭皮ケアは頭皮を清潔・健やかに保つために行い、発毛剤は承認された効能・効果と用法・用量に従って使用する医薬品です。発毛剤を使うときは自己流の頭皮ケアを重ねるのではなく、製品の説明書を優先し、傷・湿疹・炎症などがある場合は使用条件を必ず確認しましょう。
頭皮ケアと発毛剤は役割を分けて考える
頭皮ケアだけでAGAを治療できるわけではありません。一方、日本皮膚科学会の「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版」では、ミノキシジル外用は男性型・女性型脱毛症に推奨度Aとされています。
頭皮ケアは発毛剤の代わりではない
シャンプー、保湿、頭皮マッサージなどを丁寧に行っても、それだけでミノキシジル外用と同じ治療効果が得られるとはいえません。
発毛剤は説明書どおりに使用する
使用回数や使用量、対象となる脱毛症、使用できない人などは製品によって確認が必要です。「多く塗れば早く効く」と自己判断で量や回数を増やさないでください。
【発毛剤と頭皮ケアを組み合わせる前の確認】
- 発毛剤の効能・効果と対象者
- 用法・用量
- 頭皮に傷・湿疹・炎症がないか
- ほかの育毛剤や頭皮用外用剤を使っていないか
- 使用後に異常が出ていないか
傷・湿疹・炎症がある頭皮には注意する
一般用ミノキシジル製剤の説明書では、傷、湿疹、炎症(発赤)などがある頭皮には使用しないよう記載されている製品があります。「頭皮状態が悪いほど発毛剤を塗ったほうがよい」と考えず、まず説明書の使用上の注意を確認してください。
刺激を我慢して使い続けない
使用後に頭皮の発疹、発赤、かゆみなどが現れた場合は、製品の説明書に従って対応します。症状を「効いている証拠」と決めつけないようにしましょう。
頭皮トラブルの原因を確認する
赤みや湿疹が続く場合は、発毛剤だけでなく皮膚疾患など別の原因も考えられます。皮膚科や薬剤師などへの相談を検討してください。
ほかの育毛剤や頭皮用外用剤を自己判断で重ねない
一般用ミノキシジル製剤には、使用中はほかの育毛剤や頭皮への外用剤の使用を避けるよう記載されたものがあります。製品を複数重ねれば発毛効果が高まるとは限りません。
保湿剤なども使用部位を確認する
頭皮用ローションや外用剤を使いたい場合は、使用している発毛剤の説明書を確認し、不明な場合は薬剤師や登録販売者、医師へ相談しましょう。
頭皮マッサージも強く行わない
発毛剤を塗布した頭皮を強くこすり込む必要はありません。塗布方法は製品の説明に従い、頭皮を傷つける刺激は避けます。
発毛剤を使えない頭皮状態なら治療方針を相談する
頭皮トラブルがあるときは、発毛剤を中断すべきか、頭皮症状への治療を優先すべきかなど、状況によって判断が変わります。
急激・斑状の脱毛は自己判断で発毛剤を使わない
一般用ミノキシジル製剤の説明書では、急激な脱毛や斑状の脱毛など、壮年性脱毛症以外が疑われる場合を使用対象外としている製品があります。
医薬品はセルフケア用品と同じ感覚で扱わない
頭皮に異常があるのに「薄毛が心配だから」と発毛剤や複数の外用製品を自己判断で重ねないようにしましょう。症状や脱毛の状態に応じて医療機関や薬剤師へ相談してください。
頭皮ケアと発毛剤は、役割と使用ルールを分けることが大切です。頭皮に傷や炎症がある場合は、発毛剤の説明書を確認し、安全性を優先して対応しましょう。