「無添加育毛剤」という言葉は、何らかの成分を配合していないことを訴求する商品で使われます。しかし、「無添加」だけでは、何が入っていないのかは分かりません。 また、無添加という表示だけで「安全」「刺激がない」「育毛効果が高い」と判断することもできません。消費者庁は商品を実際より著しく優良に見せる表示を規制しています。育毛剤では、「無添加」の対象成分を具体的に確認しましょう。
無添加育毛剤の「無添加」とは?
無添加は育毛剤の法的な製品区分や効能そのものを示す言葉ではありません。まず何を添加していないのかを確認します。
無添加の対象成分を確認する
商品によって、香料、着色料、エタノールなど異なる成分を対象として無添加と表現する場合があります。
- 何が無添加か
- 全成分
- 有効成分
- メーカーの定義
「無添加育毛剤」という名称だけで対象を推測しないようにします。
すべての添加物がないとは限らない
一つまたは複数の特定成分を使用していない場合でも、製剤に必要な他の成分が配合されることがあります。
【誤解しない】
- 無添加=成分ゼロではない
- 無添加=天然のみではない
- 無添加=医薬品ではない
- 対象成分を確認
全成分表示とセットで確認します。
無添加は安全性の保証ではない
特定成分を含まなくても、別の成分で刺激やアレルギー反応が起こる可能性があります。
【安全性】
- 全員に合うとは限らない
- 刺激ゼロではない
- アレルギーゼロではない
- 異常時は中止
自分の既往歴や頭皮状態も重要です。
育毛効果の強さを示す言葉でもない
無添加項目が多いほど育毛効果が高いとは判断できません。
【効果の確認】
- 製品区分
- 効能・効果
- 有効成分
- 用法
フリー項目の数をランキングの基準にしないようにします。
無添加表示を見るときの注意点
表示は商品選びの手掛かりですが、言葉の印象だけで実際以上の性能や安全性を想像しないことが重要です。
「何々フリー」を一つずつ確認する
パラベンフリー、香料無添加、アルコールフリーなどは、それぞれ対象が異なります。
- 香料無添加
- 着色料無添加
- アルコールフリー
- 特定防腐剤不使用
表示されていない成分まで不使用とは限りません。
自然・天然と安全を同一視しない
天然由来の成分でも、人によって刺激やアレルギーの原因になる可能性があります。
【イメージで決めない】
- 天然=必ず安全ではない
- 化学成分=危険ではない
- 個人差がある
- 使用実績を確認
成分の由来だけで安全性を二分しないようにします。
広告と容器の成分表示を分けて見る
広告で大きく表示された特徴だけでなく、商品本体の表示も確認します。
- 外箱
- 容器
- 説明書
- 公式の商品情報
不明な点はメーカーへ問い合わせる方法もあります。
「低刺激」等の表現も絶対視しない
使用感に関する訴求があっても、すべての人に刺激が起こらないことを意味するとは限りません。
【自分の反応を見る】
- 過去のかぶれ
- アレルギー歴
- 頭皮疾患
- 使用後の症状
症状が出たら広告表現より実際の頭皮反応を優先します。
成分表示はどこを見ればいい?
無添加の対象を確認したら、育毛剤としての区分、有効成分、その他の成分、使用方法を確認します。
有効成分を確認する
医薬部外品の育毛剤では、承認された有効成分が表示されています。
- 製品区分
- 有効成分
- 効能・効果
- その他の成分
成分名だけでなく何を目的とする製品かを確認します。
過去に合わなかった成分を確認する
かぶれ等の経験がある場合は、以前の製品の成分表示と比較します。
【記録】
- 商品名
- 症状
- 発症時期
- 疑われる成分
原因が分からない場合は自己判断で断定せず医療機関へ相談します。
エタノールの有無も一項目として見る
刺激や乾燥感が気になる人はエタノール配合の有無を確認できます。
【比較】
- エタノール
- 香料
- 着色料
- その他の添加物
一成分だけで製品全体の良し悪しを決めないことが重要です。
発毛剤と育毛剤を区別する
ミノキシジルを含む発毛剤は一般用医薬品であり、医薬部外品等の育毛剤とは異なります。
【カテゴリー】
- 育毛剤
- 発毛剤
- 処方薬
- 頭皮化粧品
無添加かどうかより先に製品のカテゴリーを確認します。
無添加育毛剤を選ぶときのポイント
無添加という言葉を入口にしつつ、自分が避けたい成分と育毛剤に求める目的を具体化します。
避けたい成分を具体的にする
過去の刺激経験がある場合は、「無添加なら何でもよい」ではなく対象成分を確認します。
【選び方】
- 避けたい成分
- 必要な効能
- 使用感
- 継続費用
自分に必要な条件を絞ると比較しやすくなります。
頭皮に異常がある場合は製品選びを急がない
湿疹や強いかゆみがある場合は、新しい育毛剤を次々試すより原因確認を優先します。
【受診を考える】
- 湿疹
- 強い赤み
- 痛み
- 膿
皮膚疾患があれば治療が必要なことがあります。
薄毛が進行している場合は脱毛症も確認する
無添加育毛剤の選択だけでAGAなどの進行性脱毛症を治療できるとは限りません。
【薄毛の評価】
- 生え際
- 頭頂部
- 分け目
- 急な脱毛
原因に応じて医療相談を検討します。
「無添加」の中身を読んで選ぶ
無添加という一語より、具体的な対象成分と全体の製品情報が重要です。
「無添加育毛剤」は、何を添加していないのかを必ず具体的に確認しましょう。無添加という表示だけで安全・低刺激・高効果とは判断できません。製品区分、効能・効果、有効成分、その他の成分、過去の頭皮反応まで確認して選ぶことが大切です。
広告の印象だけでなく、容器・外箱などの表示を確認してください。
参照資料:厚生労働省「医薬部外品の効能・効果」、消費者庁「特定商取引法・通信販売」、各製品の表示・使用説明書