発毛剤が効いているかを確認するときは、「抜け毛が減った気がする」「産毛が出た」という一つの変化だけで判断しないことが大切です。PMDA掲載のミノキシジル5%製品では、改善の目安として脱毛状態の程度、生毛・軟毛の発生、硬毛の発生、抜け毛の程度が示されています。一方、毛髪の成長には時間がかかり、効果には個人差があります。使用中の製品の説明書に沿って複数の変化を確認しましょう。
発毛剤が効いているサインは一つではない
ミノキシジル外用発毛剤では、毛量の印象だけでなく複数の項目を組み合わせて経過を見ます。
抜け毛の程度を見る
PMDA掲載製品では、太い毛だけでなく細く短い抜け毛の減少も改善の目安として示されています。
【抜け毛を見るとき】
- 本数だけにこだわらない
- 細く短い毛も見る
- 洗髪条件をそろえる
- 日ごとの変動を考える
一日の抜け毛だけで効いた・効かないを決めないようにします。
生毛・軟毛の発生を見る
説明書では生毛・軟毛の発生も改善を確認する項目に含まれています。
【確認】
- 生え際
- 頭頂部
- 同じ照明
- 拡大しすぎない
細い毛が見えたことだけで最終的な効果を保証するものではありません。
硬毛の発生を見る
よりしっかりした毛が確認できるかも評価項目の一つです。
- 毛の太さの印象
- 毛量
- 地肌の見え方
- 同条件の写真
髪の長さや整髪状態でも見え方は変わります。
脱毛状態全体を見る
生え際や頭頂部など対象部位の薄毛が進んでいないかも確認します。
【悪化時】
- 急激な脱毛
- 斑状脱毛
- 頭髪以外の脱毛
- 明らかな悪化
これらがあれば効果判定を待たず、説明書に従って中止・相談します。
抜け毛の変化はどう確認する?
抜け毛は日によって変動するため、厳密な本数だけを追うより同じ条件で傾向を見ます。
洗髪時だけで判断しない
洗髪間隔や髪の長さなどで目にする抜け毛量は変わります。
【条件】
- 洗髪頻度
- 髪の長さ
- ブラッシング
- 整髪料
条件が違う日の数字を単純比較しないようにします。
細く短い抜け毛も確認する
ミノキシジル製品の説明書では、細く短い抜け毛の減少も改善の目安とされています。
【観察】
- 太い毛
- 細い毛
- 短い毛
- 全体の傾向
自分で毛根の状態まで診断する必要はありません。
初期の変化だけで結論を出さない
使用開始直後の変化だけでは長期的な発毛効果を判断できません。
【短期判断を避ける】
- 数日で判定しない
- 用法を守る
- 説明書の期間を見る
- 異常な悪化は相談
正常な経過か判断できない場合は薬剤師や医師へ相談します。
記録は簡単に続ける
細かな本数計測が負担になるなら、週・月単位のメモと写真でも経過を振り返れます。
- 使用開始日
- 抜け毛の印象
- 頭皮症状
- 写真
記録自体が負担にならない方法を選びます。
産毛・髪質の変化を見るときの注意点
産毛や髪の太さは確認材料になりますが、照明や髪型の影響も大きいため条件をそろえます。
産毛だけで成功と断定しない
生毛・軟毛は改善項目の一つですが、その後の経過には個人差があります。
【産毛】
- 発生部位
- 継続変化
- 写真
- 他の評価項目
一つの細い毛だけで治療成功とは判断しません。
髪の太さは同じ部位で見る
部位によって毛の太さは異なるため、同じ場所を比較します。
【比較】
- 生え際
- 頭頂部
- 分け目
- 同じ撮影距離
切った毛を並べるだけでは正確な評価にならないことがあります。
髪型・長さの影響を考える
髪が伸びただけでも地肌が隠れて毛量が増えたように見える場合があります。
【見た目の影響】
- 髪の長さ
- 分け目
- 整髪料
- 照明
写真比較ではできるだけ条件をそろえます。
頭皮症状も同時に見る
発毛の変化があっても、強い赤みやかゆみ等の副作用があれば安全性を優先します。
【副作用】
- 発疹・発赤
- かゆみ
- 痛み
- その他の説明書記載症状
効果があるように感じても副作用を我慢して使い続けないようにします。
いつ効果を判断すればいい?
評価時期は製品によって異なるため、使用中の添付文書・説明書を確認します。
5%製品では4カ月以降の記載例がある
PMDA掲載のミノキシジル5%製品では、効果が分かるまで少なくとも4カ月毎日使用する旨が記載されています。
- 濃度
- 対象者
- 必要な使用期間
- 毎日の用法
他の濃度・対象者へ同じ期間をそのまま当てはめません。
6カ月改善なしなら相談とする製品がある
6カ月使用して複数の評価項目で改善がない場合、中止して医師・薬剤師へ相談する記載があります。
【漫然と続けない】
- 脱毛状態
- 生毛・軟毛
- 硬毛
- 抜け毛
長く続ければ必ず効くわけではありません。
誰にでも効果があるわけではない
一般用ミノキシジル製品の説明書にも、毛髪が成長する程度には個人差があると記載されています。
【個人差】
- 年齢だけで決めない
- 毛量だけで決めない
- 原因を確認
- 用法を確認
他人の経過と同じ時期に変化が出るとは限りません。
複数のサインを同条件で確認する
抜け毛、産毛、硬毛、脱毛状態をまとめて評価します。
発毛剤が効いているかは、抜け毛の程度、生毛・軟毛の発生、硬毛の発生、薄毛全体の状態など複数の変化で確認しましょう。産毛が一本見えた、数日だけ抜け毛が減ったといった変化だけで断定せず、説明書に示された期間と同じ条件の記録を基準に判断することが大切です。
急激・斑状の脱毛などがあれば評価期間を待たず相談してください。
参照資料:PMDA「一般用医薬品 添付文書」、日本皮膚科学会「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版」