ミノキシジル外用発毛剤で効果が得られていても、使用を中止するとその効果が永久に維持されるわけではありません。PMDA掲載の男性用5%製剤では、使用を中止すると徐々に元の状態へ戻るとされています。 ただし、「中止後○か月で必ず元に戻る」といった具体的な速度を全員に当てはめることはできません。
発毛剤をやめるとどうなる?
中止すると、発毛剤によって維持されていた効果が徐々に失われる可能性があります。
効果は中止後も固定されるわけではない
男性用5%ミノキシジル製剤の添付文書では、効果維持には継続使用が必要で、中止すると徐々に元の状態へ戻るとされています。
発毛剤で得た状態を維持したい場合は、中止後の変化も理解して継続・中止を判断しましょう。
中止すること自体が危険という意味ではなく、効果維持の問題として考えます。
戻り方には個人差がある
脱毛症の進行度や使用期間、得られた効果などは人によって異なります。
【一律に決められないこと】
- 抜け毛が増える時期
- 見た目が変わる時期
- 元の状態へ近づく速度
- 中止後の薄毛の程度
根拠のない固定月数で予測しないようにします。
中止後に抜け毛が増えることはある?
中止後に毛髪状態が変化する可能性はありますが、抜け毛の増加をすべて「反動」や「副作用」と決めつけないことが大切です。
効果が失われる過程と脱毛症の進行を分けて考える
発毛剤による効果が失われることと、AGAなど元の脱毛症が進行することが重なって見える場合があります。
- 中止した日
- 抜け毛の変化
- 薄毛の部位
- 定点写真
- 頭皮症状
中止前後を記録すると経過を整理しやすくなります。
急激・斑状の脱毛は中止のせいと決めない
急に大量に抜ける、円形・斑状に抜けるなどの変化は、別の脱毛症も考えます。
【医療相談を考える変化】
- 急激な脱毛
- 円形・斑状の脱毛
- 頭髪以外の脱毛
- 強い頭皮症状
中止後という時間関係だけで原因を決めません。
やめた後にまた使い始めれば戻る?
再開すれば必ず以前と同じ状態まで戻るとは保証できません。
再開時も使用条件を確認する
健康状態や頭皮状態が以前と変わっている可能性があるため、再開時も添付文書を確認します。
【再開前の確認】
- 現在の薄毛状態
- 頭皮の傷・炎症
- 持病
- 使用中の薬
- 製品の使用条件
長期間空いている場合などは薬剤師等へ相談する方法もあります。
自己判断で多量に使わない
中止期間を取り戻そうとして一度に多く使ったり、回数を増やしたりしません。
【避けたい再開方法】
- 倍量を塗る
- 回数を増やす
- 複数製品を一度に追加
- 副作用を我慢する
製品に定められた用法・用量で使用します。
中止を考えるときのポイント
「やめたらどうなるか」だけでなく、なぜやめたいのかを整理すると判断しやすくなります。
効果・副作用・負担を整理する
効果がない、副作用がある、費用が負担など、中止理由によって必要な対応は異なります。
【中止理由の整理】
- 効果を感じない
- 副作用がある
- 費用が負担
- 使用が面倒
- 別の治療へ変更したい
副作用が理由なら安全性を優先して添付文書に従います。
AGA治療中なら治療全体で考える
内服薬など他のAGA治療を併用している場合、発毛剤の中止だけで今後の毛髪状態を正確に予測することはできません。
【相談時に伝える情報】
- 発毛剤の製品名
- 使用期間
- 併用治療
- 現在の効果
- 中止理由
必要に応じて医師・薬剤師と治療方針を確認します。
参照資料:PMDA「一般用医薬品 添付文書」、日本皮膚科学会「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版」