ミノキシジル外用発毛剤を中断したあと、「再開すれば以前と同じように効果が戻るのか」と気になる人もいるでしょう。PMDA掲載の一般用ミノキシジル製品では、効果維持には継続使用が必要で、中止すると徐々に元に戻るとされています。一方、再開すれば必ず以前と同じ毛量・同じ期間で回復する、と保証することはできません。 再開前には、中断理由、現在の薄毛の状態、使用対象に当てはまるか、副作用歴を確認することが重要です。
発毛剤を再開すると効果は戻る?
再開後の反応には個人差があります。中断前と同じ結果を約束する根拠として扱わないようにします。
中止すると効果は徐々に失われ得る
ミノキシジル外用剤は壮年性脱毛症の原因そのものを取り除く薬ではなく、効果維持には継続が必要と説明されています。
【中断】
- 維持には継続
- 中止後は徐々に戻る
- 原因治療ではない
- 個人差
中断中にも元の脱毛症が進行する可能性があります。
再開で同じ効果を保証できない
中断期間や脱毛症の進行、年齢、使用状況などが異なるため、以前と同じ結果になるとは限りません。
【保証できないこと】
- 同じ毛量
- 同じ期間
- 同じ反応
- 必ず回復
再開は「元通りになるスイッチ」と考えないようにします。
再開後も効果判定には時間が必要
毛髪の変化はすぐには判断できません。ミノキシジル5%製品では少なくとも4カ月毎日使用する記載例があります。
【再開後】
- 開始日を記録
- 毎日の用法を守る
- 写真で経過を見る
- 短期間で判断しない
使用中製品の説明書に記載された期間を確認します。
再開前に対象となる脱毛症か見直す
中断中に脱毛パターンが変わった場合は、壮年性脱毛症以外の可能性も考えます。
- 急な脱毛
- 斑状脱毛
- 頭皮症状
- 頭髪以外の脱毛
当てはまる場合は自己判断で再開せず相談します。
再開前に確認したい中断理由
なぜ中断したかによって、同じ製品をそのまま再開してよいかの考え方が変わります。
単に使い忘れていた
短い中断でも、埋め合わせとして一度に多量を使用するのは避けます。
【再開時】
- 用法に戻す
- 倍量にしない
- 回数を増やさない
- 説明書を確認
過去の不足分をまとめて塗る必要はありません。
費用や手間で中断した
再開しても継続できない可能性があるなら、費用や使用回数を含めて現実的に検討します。
【継続条件】
- 費用
- 1日回数
- 購入方法
- 生活リズム
自己流の間欠使用で効果を保証することはできません。
副作用が疑われて中断した
発疹、かゆみ、胸痛、動悸など説明書に記載された症状が理由なら、自己判断で再開しない方がよいケースがあります。
【専門家へ】
- 症状名
- 発症時期
- 使用製品
- 中止後の経過
医師・薬剤師へ相談して再使用の可否を確認します。
効果がなくて中断した
適切な期間・用法で改善がなかった場合は、同じ製品を再開する前に脱毛症の原因を見直します。
【再評価】
- 使用期間
- 用法
- 対象脱毛症
- 診断
壮年性脱毛症以外なら別の対応が必要です。
再開するときの使い方で注意したいこと
以前使った経験があっても、現在の添付文書と自分の健康状態を確認します。
古い残りを無条件に使わない
保管状態や使用期限を確認し、期限切れ等の製品は使用しません。
- 使用期限
- 保管状態
- 容器
- 現在の説明書
新しい製品でも添付文書を読み直します。
用法・用量から再開する
過去に効いたからといって多量・高頻度に使う必要はありません。
【増量しない】
- 1回量を守る
- 1日回数を守る
- 頭皮へ使用
- 倍量にしない
定められた範囲を超えても効果が高まるとはされていません。
健康状態の変化を確認する
中断中に持病や服薬が増えた場合は、使用前の相談事項に該当しないか確認します。
【変化】
- 持病
- 服薬
- 血圧
- 妊娠・授乳等の対象条件
対象者や注意事項は製品ごとに確認します。
頭皮の状態を確認する
傷、湿疹、炎症がある頭皮には使用しない旨が記載された製品があります。
【頭皮】
- 傷
- 湿疹
- 発赤
- 炎症
頭皮疾患がある場合は治療を優先します。
再開後に効果が分からないときの対応
再開したからといって短期間で変化が見えるとは限りませんが、漫然と使い続けることも避けます。
写真で経過を確認する
髪型や照明で見え方が変わるため、同条件で記録します。
【撮影】
- 同じ角度
- 同じ照明
- 整髪前
- 定期的
写真だけで診断はできませんが経過比較には役立ちます。
説明書の改善項目を見る
生毛・軟毛、硬毛、抜け毛の程度などが改善の目安として示された製品があります。
- 脱毛状態
- 生毛・軟毛
- 硬毛
- 抜け毛
毛量の印象だけで評価しないようにします。
悪化・異常な脱毛は待たない
使用開始後の期間にかかわらず、急激・斑状の脱毛等があれば中止・相談するよう説明されています。
【相談】
- 脱毛悪化
- 斑状脱毛
- 急激な脱毛
- 頭髪以外の脱毛
「再開直後だから」と決めつけません。
再開=必ず元通りではないと理解する
中断中の進行を含め、再開後の反応には個人差があります。
発毛剤を中断した後に再開しても、以前と同じ毛量や同じ期間で効果が戻るとは保証できません。再開前に中断理由と現在の脱毛状態を確認し、用法・用量を守って使用します。副作用が理由の中断や脱毛パターンの変化がある場合は、自己判断で再開せず医師・薬剤師へ相談しましょう。
継続可能性も含めて治療計画を見直すことが大切です。
参照資料:PMDA「一般用医薬品 添付文書」、日本皮膚科学会「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版」