皮脂が多い頭皮だからといって、刺激や清涼感の強い育毛剤を選べばよいとは限りません。 また「皮脂が多い=AGAの原因」と単純に判断することもできません。製品の効能、炎症の有無、洗髪習慣、使用後の刺激を分けて確認しましょう。
脂性肌向け育毛剤はどう選ぶ?
皮脂量だけで製品を決めず、育毛剤としての目的と頭皮状態を確認します。
製品区分・効能を確認する
医薬部外品の育毛剤は脱毛防止・育毛を目的とする外用剤として整理されています。
【選ぶときの確認項目】
- 製品区分
- 有効成分
- 効能・効果
- 使用方法
- 使用上の注意
「脂性肌用」という表示だけで育毛効果を判断しません。
清涼感の強さを効果と考えない
メントール等による爽快感は使用感の一つで、強くスーッとするほど育毛効果が高いとは判断できません。
脂性肌向け育毛剤は、爽快感ではなく製品区分・効能・成分・頭皮への刺激性を確認して選びましょう。
刺激や赤みが出る場合は使用を見直します。
皮脂が多いときに確認したい頭皮状態
ベタつきだけなのか、赤み・かゆみ・フケを伴うのかで対応は変わります。
赤み・フケを伴う場合は皮膚炎も考える
頭皮には脂漏性皮膚炎など炎症性疾患が生じることがあります。ベタつきを育毛剤だけで解決しようとしないようにします。
【皮膚科相談を考えたい症状】
- 赤み
- 強いかゆみ
- 繰り返す湿疹
- フケ・鱗屑
- 痛み・滲出液
炎症の原因に応じた対応が必要な場合があります。
皮脂を落とし切ろうと洗いすぎない
ベタつきが気になるからと何度も強く洗う、爪を立てるなどは頭皮への刺激になります。
【洗髪で見直すこと】
- 洗髪頻度
- シャンプー量
- 爪を立てていないか
- すすぎ残し
- 整髪料の残り
自分の頭皮状態に合った洗い方を考えます。
成分はどう確認する?
特定成分が脂性肌の全員に適しているわけではありません。
アルコールや清涼成分だけで選ばない
エタノールや清涼成分を含む製品もありますが、使用感と育毛効果は分けて考えます。
- 有効成分
- エタノール等
- 清涼成分
- 香料
- 過去に刺激を感じた成分
皮脂が多いことを理由に刺激性の強さを求めません。
使用後の赤み・かゆみを観察する
医薬部外品・化粧品の使用部位では発赤、刺激感、かゆみ、湿疹などが生じることがあります。
【使用後に注意する変化】
- 赤み
- かゆみ
- ヒリつき
- 腫れ
- 湿疹・かぶれ
異常を「皮脂が取れている証拠」と考えないようにします。
脂性肌と薄毛・AGAの関係は?
頭皮の皮脂が多いことだけでAGAと診断したり、AGAの直接原因と断定したりすることはできません。
薄毛の進行は別に評価する
生え際の後退や頭頂部の薄毛が進んでいる場合は、ベタつきとは別にAGAなどを評価します。
【分けて見るポイント】
- 皮脂・ベタつき
- 赤み・フケ
- 薄毛の部位
- 薄毛の進行
- 抜け毛の変化
脂性肌向け育毛剤だけでAGA治療を代替できるとは限りません。
皮脂と薄毛の両方が気になるなら相談する
頭皮炎症と薄毛が同時にある場合は、どちらを先に対応するかも含め医師へ相談できます。
【相談時に伝えること】
- 頭皮症状の開始時期
- 薄毛が気になった時期
- 使用中の育毛剤
- シャンプー・整髪料
- 症状の写真
頭皮環境と脱毛症を切り分けて考えます。
参照資料:PMDA「一般用医薬品 添付文書」、厚生労働省「医薬部外品の効能・効果」、日本皮膚科学会ガイドライン2017年版