自毛植毛後の散髪は、移植部・採取部の治癒状態と、ハサミやバリカンを使う部位によって再開時期を考えます。 毛先を整えるだけのカットと、頭皮近くまでバリカンを当てる刈り上げでは術後部位への接触が異なります。一律に「○日後から」と決めず、担当医の術後指示を確認して美容院・理容室を予約しましょう。
自毛植毛後の散髪はいつからできる?
再開時期は、散髪の内容と手術部位の回復状態によって考えます。日本皮膚科学会のAGAガイドラインは散髪再開の一律の日数を定めていません。
移植部・採取部への接触があるか確認する
毛先だけを切る場合と、頭皮付近でハサミやバリカンを使う場合では刺激の程度が異なります。
【散髪内容を分けて考える】
- 毛先を整えるカット
- 生え際付近のカット
- 採取部周辺の刈り上げ
- バリカン使用
- シャンプー・スタイリング
どこをどの方法で切るかまで担当医へ伝えると確認しやすくなります。
術後の傷・かさぶたがある時期は急がない
術後早期は移植部や採取部が治癒途中です。美容院での接触や洗髪が術後指示と合わない可能性があります。
【予約前に確認したい状態】
- かさぶた・傷が残っていないか
- 出血がないか
- 赤み・腫れが強くないか
- 痛みがないか
- 担当医から接触制限を受けていないか
回復に問題がある場合は散髪より診察を優先します。
ハサミとバリカンでは注意点が違う?
特にバリカンは頭皮や採取部の近くへ機器が接触するため、使用部位と時期を担当医へ確認します。
移植部付近では不用意な接触を避ける
術後の移植部にくし、指、ハサミ等が強く当たらないよう、美容師・理容師へ植毛後であることを伝えます。
- 植毛手術日
- 移植した場所
- 採取した場所
- 触れないよう指示された部位
- 医師からの洗髪・散髪指示
帽子などで隠したまま伝えず施術を始めないようにします。
採取部の刈り上げも確認する
FUEなどでは後頭部等に多数の採取部ができ、FUTなどでは線状の採取創を伴うため、術式によって採取部への配慮が異なります。
【採取部で確認すること】
- 術式
- 傷の治癒状態
- 抜糸の有無・時期
- バリカンを当ててよい範囲
- 短く刈る時期
自分が受けた術式に合わせた指示を優先します。
美容院・理容室へ行くときの注意点
担当医から散髪可能と確認できた後も、植毛後であることを施術者へ共有して不要な刺激を避けます。
シャンプーやマッサージも含めて伝える
美容院・理容室ではカット以外にシャンプー、頭皮マッサージ、整髪料などが含まれることがあります。
【来店時に確認すること】
- 強いシャンプーを避ける必要があるか
- 頭皮マッサージをしてよいか
- ドライヤーの当て方
- 整髪料の使用
- カラー・パーマを同時にしないか
カットだけ許可されている場合は不要な追加メニューを断ります。
清潔な器具を使う通常の衛生管理も大切
傷が残っている状態では散髪を急がず、感染等の術後トラブルを避けるため医療機関の指示を守ります。
【先に医療機関へ相談したい変化】
- 出血
- 強い赤み・腫れ
- 痛みの増加
- 膿・異常な排液
- 発熱など体調異常
異常があれば美容施術で様子を見ず診察を検討します。
散髪予定がある場合のスケジュールの立て方
仕事や行事のため散髪が必要なら、手術前から予定を伝えておくと無理なタイミングで切らずに済みます。
手術前に髪型の予定を相談する
術式によっては採取のため髪を短くする場合もあるため、手術前後の髪型も確認します。
- 普段の髪型
- 刈り上げの有無
- 次回の美容院予定
- 仕事・イベント
- 術後に隠したい部位
術後の見た目まで含めて予定を立てます。
再開日は担当医の指示を基準にする
術後経過には個人差があり、同じ手術日でも傷の状態が同じとは限りません。
自毛植毛後の散髪は、カット方法・部位・治癒状態を担当医へ確認し、美容師・理容師にも植毛後であることを伝えて再開しましょう。
特にバリカンや頭皮付近の施術は自己判断で急がないことが大切です。
参照資料:NHS「Hair transplant」、日本皮膚科学会「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版」