フィナステリドで精子に影響はある?妊活中に確認したいこと

フィナステリドで精子に影響はある?妊活中に確認したいこと

フィナステリドでは、男性不妊症や精液の質低下が市販後の副作用として報告されていますが、服用すれば必ず精子に問題が起こるわけではありません。 妊活中は「薬を飲んでいるから妊娠できない」と決めつけず、精液所見や妊活期間、ほかの要因も含めて医師に相談することが大切です。

フィナステリドは精子に影響する?

フィナステリドの添付文書には、男性不妊症や精液の質低下に関する報告が記載されています。妊活中の男性は、この情報を知ったうえで治療を続けるか医師と相談すると安心です。

精子濃度や運動性などの低下が報告されている

プロペシアの添付文書では、頻度不明の副作用として、男性不妊症・精液の質低下が記載されています。具体例には精子濃度減少、無精子症、精子運動性低下、精子形態異常などがあります。

【添付文書に記載されている内容】

  • 男性不妊症
  • 精子濃度減少
  • 無精子症
  • 精子運動性低下
  • 精子形態異常など

「頻度不明」は、服用者にどの程度の確率で起こるかをこの記載だけから示せないことを意味します。

中止後に精液の質が改善したとの報告もある

添付文書では、フィナステリドの投与中止後に精液の質が正常化または改善されたとの報告があるとされています。

【解釈するときの注意】

  • 全員に精液の変化が起こるわけではない
  • 中止すれば必ず改善すると保証する情報ではない
  • 妊娠しにくい原因をフィナステリドだけに限定しない

妊活への影響が心配な場合は、服用歴と妊活状況を医師へ伝え、必要に応じて評価を受けます。

精液中へ移行するフィナステリド量は極めて微量とされる

添付文書では、男性型脱毛症患者がフィナステリド1mgを1日1回6週間服用した外国人データで、精液中への移行量は投与量の0.00076%以下とされています。

 

「精子の質への影響」と「精液を介したパートナーへの薬剤曝露」は別の論点として考える必要があります。

画像・名称 特徴 公式
ゴリラクリニック

男性専門のAGA診療で、フィナステリド・デュタステリドを扱っている。 公式
銀座総合美容クリニック

スキャビジョン薄毛検査を導入し、初診からオンライン診療にも対応する。 公式

妊活中にフィナステリドを服用している場合の考え方

妊活中だから一律に自己中止するのではなく、自分たちの状況を処方医や不妊治療の担当医へ伝えて判断することが重要です。

妊活が長引いている場合は男性側も評価する

妊娠の成立には男女双方のさまざまな要因が関係します。フィナステリド服用中という事実だけで原因を確定せず、必要に応じて男性側の精液検査などを含めて評価します。

【相談時に伝える情報】

  • フィナステリドの用量と服用期間
  • 妊活を始めてからの期間
  • ほかに使用している薬やサプリメント
  • 過去の精液検査や不妊治療歴

AGAの処方医と妊活を担当する医師の双方に服用状況を伝えると、治療方針を整理しやすくなります。

自己判断で休薬期間を決めない

精子への影響が不安でも、「何日休めば安全」と一律の期間を自己設定するのは避けます。添付文書は、妊活中の男性全員に一定期間の休薬を求める記載にはなっていません。

【自己判断を避けたい行動】

  • 独自の休薬期間を設定する
  • 服用日を不規則にする
  • 精液検査をせず薬だけを原因と決める

精液所見に問題がある場合などは、個別の状況に応じて医師と対応を相談します。

妊娠する可能性のある女性への注意点

フィナステリドでは、男性側の精子への影響とは別に、妊婦が薬剤そのものへ曝露することへの注意があります。

妊婦はフィナステリドを服用しない

フィナステリドは女性に適応がなく、妊婦または妊娠している可能性のある女性には投与しないこととされています。DHT低下作用により、男子胎児の生殖器官などの正常発育へ影響するおそれがあるためです。

【妊娠中・妊娠の可能性がある女性への注意】

  • フィナステリドを服用しない
  • 破損・粉砕した錠剤を取り扱わない
  • 錠剤を分割・粉砕しない

コーティングされた錠剤は、割れたり砕けたりしない限り通常の取り扱いで有効成分に接触することはないと添付文書に記載されています。

精液経由の曝露量と錠剤への直接接触を混同しない

添付文書の非臨床試験情報では、フィナステリド1mg服用者の1回の射精を介して女性が曝露される可能性のある量を基準にした記載があります。一方、破損した錠剤を妊婦が取り扱うことには明確な注意があります。

【分けて考えたい2つの曝露】

  • 服用男性の精液を介した曝露
  • 破損・粉砕した錠剤への直接接触

妊活時の注意を整理するときは、この2つを同じものとして扱わないことが重要です。

妊活中に不安があるときの相談先

精子や妊活への影響が気になる場合は、AGA治療だけで判断せず、生殖医療の観点も含めて相談できます。

処方医には妊活中であることを伝える

AGA治療の継続を希望していても、妊活中であることや精液検査の結果を処方医に伝えることで、治療継続について相談できます。

受診時に確認したいこと

  • 現在のフィナステリド治療を続けるか
  • 精液所見に変化がある場合の対応
  • AGA治療と妊活をどう両立するか

自己判断でAGA治療を中断する前に、治療目的と妊活状況の両方を伝えて相談しましょう。

妊娠しにくさが続く場合は不妊治療の医療機関にも相談する

妊娠しにくい原因はフィナステリドだけとは限りません。必要に応じて泌尿器科・生殖医療を扱う医療機関などで男性側の評価を受ける選択肢があります。

 

フィナステリド服用中の妊活では、「薬を飲んでいる=不妊」と判断せず、服用状況と精液所見を含めて個別に確認することが大切です。

参照資料:PMDA「プロペシア錠0.2mg/1mg 電子添文」(2023年8月改訂)

返信を残す

メールアドレスが公開されることはありません。 ※ が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)