フィナステリドは男性型脱毛症に使用される薬ですが、妊娠中の女性や妊娠している可能性のある女性がいる家庭では、錠剤の扱いに注意が必要です。PMDAのプロペシア添付文書では、錠剤が粉砕・破損した場合、妊婦または妊娠している可能性のある女性、授乳中の女性は取り扱わないよう定められています。 一方、コーティングされた錠剤は、割れたり砕けたりしていない通常の状態であれば有効成分に接触しないとされています。
妊婦は破損・粉砕したフィナステリド錠を扱わない
フィナステリドは妊婦または妊娠している可能性のある女性への投与が禁忌です。添付文書では、男子胎児の生殖器官等の正常発育に影響を及ぼすおそれが理由として示されています。
【取り扱い上の注意】
錠剤を分割・粉砕しないでください。粉砕・破損した錠剤は、妊婦、妊娠している可能性のある女性、授乳中の女性が取り扱わないようにします。
錠剤を割ったり砕いたりしない
服用する男性側も、フィナステリド錠を分割・粉砕しないことが添付文書で示されています。錠剤を加工せず、処方された製剤を指示どおりに服用します。
破損した錠剤は女性が触れないようにする
錠剤が欠けた、砕けた、粉状になった場合は、妊娠中の女性などが直接扱わないようにします。家庭内では、錠剤が破損しない状態で保管することも重要です。
通常のコーティング錠は破損していなければ有効成分に接触しない
添付文書では、フィナステリド錠はコーティングされているため、割れたり砕けたりしない限り、通常の取り扱いで有効成分に接触することはないとされています。 「錠剤の外側に触れただけで必ず影響が起こる」と過度に解釈する必要はありません。
注意の中心は破損・粉砕した錠剤
重要なのは、錠剤が正常な状態か、破損して内部が露出しているかという違いです。保管時にはPTP包装など製品本来の包装を適切に利用し、不要に錠剤を割らないようにします。
家族がいる場合は保管場所も確認する
妊娠中の家族がいる場合だけでなく、子どもが誤って触れたり服用したりしないよう、手の届かない場所で管理します。薬は本人以外へ譲ったり共有したりしないことも基本です。
女性がフィナステリドを服用する薬ではない
日本で承認されているプロペシアの効能・効果は、男性における男性型脱毛症の進行遅延です。女性に対する適応はありません。
妊婦・妊娠している可能性のある女性は禁忌
添付文書では妊婦または妊娠している可能性のある女性への投与を禁止しています。女性の薄毛治療を目的として、家族に処方されたフィナステリドを使用してはいけません。
授乳中の女性も投与対象ではない
授乳中の女性にも投与しないこととされています。フィナステリドがヒト乳汁中へ移行するかは不明とされており、破損・粉砕した錠剤についても取り扱わないよう注意されています。
家庭では錠剤を破損させない管理が基本
家庭内での対策は、錠剤を分割・粉砕せず、破損を防ぎ、本人以外が誤って服用しないよう管理することです。 妊娠中の家族がいる場合は、処方時に医師や薬剤師へ保管・取り扱い方法を確認しておくと安心です。
破損した場合は自己流で処理しない
妊婦等がいる環境で錠剤が破損した場合は、その人が直接扱わないようにし、処理方法が分からなければ薬剤師へ相談してください。
参照資料:PMDA「プロペシア錠0.2mg/1mg 電子添文」(2023年8月改訂)
