AGA治療用デュタステリドでは、リビドー減退・勃起不全・射精障害を含む性機能不全が1%以上の副作用として記載され、重大な副作用として肝機能障害・黄疸が報告されています。副作用がすべての服用者に起こるわけではありませんが、治療前に注意点を確認しておくことが重要です。
デュタステリドは5α還元酵素1型・2型を阻害する男性AGA治療薬です。日本皮膚科学会の診療ガイドラインでは、男性型脱毛症に対する内服が推奨されています。
デュタステリドの主な副作用とは?
国内添付文書では、性機能不全のほか、精神神経系、乳房、皮膚、消化器などの副作用が記載されています。
性機能不全が1%以上と記載されている
添付文書では、リビドー減退、勃起不全、射精障害を含む性機能不全が1%以上の副作用として記載されています。
【性機能で確認したい変化】
- 性欲の低下
- 勃起機能の変化
- 射精に関する変化
性機能不全については、投与中止後も持続したとの報告があります。
重大な副作用として肝機能障害・黄疸がある
添付文書では、AST、ALT、ビリルビンの上昇などを伴う肝機能障害や黄疸が、頻度不明の重大な副作用として記載されています。
肝機能障害など重大な副作用が疑われる場合は、医療機関へ相談して適切な対応を受けます。
重度の肝機能障害がある人には投与しないこととされています。
抑うつ気分や頭痛なども記載されている
精神神経系では、頭痛や抑うつ気分が1%未満、浮動性めまいや味覚異常が頻度不明として記載されています。
- 気分の変化
- 頭痛
- めまい
- そのほか新たに現れた症状
症状の開始時期や程度も医師へ伝えます。
乳房や皮膚などの副作用もある
乳房障害として女性化乳房、乳頭痛、乳房痛、乳房不快感が1%未満、発疹が1%未満として記載されています。そのほか、じん麻疹や血管性浮腫なども頻度不明で報告されています。
【そのほか注意する症状】
- 乳房の痛みや腫れ
- 発疹やかゆみ
- 顔などの腫れ
- 腹部の不快感
気になる症状があれば処方医や薬剤師へ相談します。
デュタステリドで特に注意したい使用条件
デュタステリドは男性AGAの処方薬であり、女性・小児等・重度の肝機能障害がある人など、使用できない対象があります。
女性と小児等には投与しない
AGA治療用デュタステリドは女性と小児等が禁忌です。また、妊婦が曝露すると男子胎児の外生殖器の発達を阻害する可能性があります。
【使用対象の注意】
- 女性には投与しない
- 小児等には投与しない
- 妊婦は漏れた薬剤に触れないよう注意する
カプセルから薬剤が漏れた場合の取り扱いにも注意します。
重度の肝機能障害がある人は使用できない
デュタステリドは主に肝臓で代謝されるため、重度の肝機能障害がある患者は禁忌です。肝機能障害がある場合は治療前に必ず医師へ伝えます。
- 肝疾患の有無
- 過去の肝機能異常
- 現在使用している薬
- 健康診断などの検査結果
安全性を確認したうえで治療を検討します。
ほかの5α還元酵素阻害薬への過敏症歴を伝える
本剤の成分やほかの5α還元酵素阻害薬に対する過敏症の既往歴がある人は使用できません。
【アレルギー歴の確認】
- 過去の薬剤アレルギー
- フィナステリドなどの使用歴
- 発疹や腫れが出た経験
過去の反応が分かる場合は診察時に伝えます。
併用薬を医師へ伝える
デュタステリドはCYP3A4で代謝されるため、一部の薬との併用で血中濃度に影響する可能性があります。
処方薬だけでなく、使用している薬を診察時に共有して併用上の問題がないか確認します。
自己判断で薬を追加・中止しないようにします。
デュタステリドの副作用が出たときの対応
副作用が疑われる場合は、症状の種類と程度に応じて医師が継続・中止などを判断します。
症状が始まった時期を記録する
服用開始日と症状が出た時期を記録しておくと、診察時の評価に役立ちます。
【記録しておく内容】
- 服用開始日
- 症状が始まった時期
- 症状の程度
- 使用中のほかの薬
薬との因果関係を自己判断で確定しないことも大切です。
重大な症状が疑われる場合は医療機関へ相談する
肝機能障害や黄疸は重大な副作用として記載されています。異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置が必要です。
【重大な副作用への対応】
- 体調に明らかな異常がある場合は相談する
- 検査値の異常を指摘されたら服用を伝える
- 自己判断だけで経過観察しない
必要な検査や対応は医療機関で判断します。
| 画像・名称 | 特徴 | 公式 |
|---|---|---|
| スキャビジョン薄毛検査を導入し、初診からオンライン診療にも対応する。 | 公式 |
性機能の変化も相談してよい
性機能不全は添付文書に記載された副作用です。症状が生活や治療継続に影響する場合は医師へ伝えます。
性機能の症状は相談しにくくても、治療方針を決めるための重要な情報です。
中止後も症状が持続したとの報告があるため、続く場合も相談します。
自己判断で用量や服用間隔を変えない
副作用が心配でも、独自に減量したり服用間隔を変えたりすると適切な治療評価が難しくなります。
【避けたい対応】
- 勝手に減量する
- 独自に隔日服用へ変更する
- 別のAGA薬へ自己判断で変更する
治療変更は処方医と相談します。
安全にデュタステリドを使うための確認ポイント
治療中はAGAへの効果だけでなく、副作用、検査への影響、服用を続ける必要性を定期的に確認します。
PSA検査では服用中であることを伝える
デュタステリドは血清PSA値を低下させるため、前立腺がんの検査などでPSAを測定する場合は服用していることを医師へ伝える必要があります。
【PSA検査の注意】
- 服用中であることを伝える
- 自己判断で検査値を評価しない
- AGA以外の診療でも服薬情報を共有する
PSA値の評価方法は医師が判断します。
男性AGAであることを確認する
デュタステリドは男性における男性型脱毛症に使用する薬です。AGA以外の脱毛症に自己判断で使用するものではありません。
- 男性AGAと診断されているか
- 禁忌に該当しないか
- 既往歴を共有したか
- 副作用の説明を受けたか
原因が不明な脱毛では診断を優先します。
副作用の頻度だけで判断しない
副作用情報は治療を検討する重要な材料ですが、記載された症状がすべての人に起こるわけではありません。一方で、頻度が低い症状も軽視しないことが大切です。
治療の利益と副作用の可能性を理解し、気になる変化があれば医師へ相談します。
不安があれば治療開始前にも確認できます。
効果と安全性を定期的に見直す
AGA治療は継続的な評価が重要です。毛髪の変化だけでなく、副作用の有無や治療目標も確認します。
【継続時の確認事項】
- AGAの進行状態
- 毛髪の変化
- 副作用の有無
- 治療継続の希望
医師と相談しながら治療方針を見直します。
参照資料:PMDA「ザガーロカプセル0.1mg/0.5mg 電子添文」(2025年8月改訂)、日本皮膚科学会「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版」


