フィナステリドでは、性欲の低下にあたる「リビドー減退」が副作用として報告されています。国内添付文書ではリビドー減退は1〜5%未満、勃起機能不全や射精障害などは1%未満と記載されています。ただし、服用した全員に起こるわけではありません。
性欲や性機能は体調・心理状態・ほかの病気などさまざまな要因でも変化します。服用後に変化を感じた場合は、フィナステリドが原因だと自己判断せず、症状と経過を処方医へ伝えます。
フィナステリドで性欲が低下することはある?
フィナステリドの添付文書には、性機能に関する副作用としてリビドー減退、勃起機能不全、射精障害、精液量減少などが記載されています。
リビドー減退は1〜5%未満と記載されている
国内添付文書では、リビドー減退が1〜5%未満の副作用として記載されています。
【性機能に関する主な記載】
- リビドー減退:1〜5%未満
- 勃起機能不全:1%未満
- 射精障害:1%未満
- 精液量減少:1%未満
頻度は副作用情報を理解する目安であり、個人に起こるかどうかを予測する数字ではありません。
勃起や射精に関する変化も報告されている
性欲だけでなく、勃起機能不全や射精障害、精液量減少も添付文書に記載されています。
- 性欲の変化
- 勃起機能の変化
- 射精に関する変化
- 症状が始まった時期
複数の症状がある場合もまとめて医師へ伝えます。
服用中止後も持続したとの報告がある
添付文書では、リビドー減退、勃起機能不全、射精障害について、市販後に投与中止後も持続したとの報告があることが注記されています。
症状が続く場合は「中止すれば必ずすぐ戻る」と自己判断せず、医師へ相談します。
症状の原因や対応は個別に確認する必要があります。
性欲低下がすべてフィナステリドによるとは限らない
性機能には年齢、体調、心理的要因、ほかの疾患や薬なども関係します。服用後に症状が出たという時間的な関係だけで原因を確定することはできません。
【原因を決めつけない】
- 症状の開始時期を確認する
- ほかの体調変化を確認する
- 使用中の薬を医師へ伝える
- 自己判断で診断しない
必要に応じてほかの原因も含めて評価します。
性機能への影響が気になるときに確認すること
性機能の変化を感じたら、症状の種類・開始時期・生活への影響を整理すると相談しやすくなります。
いつから変化したかを記録する
フィナステリドの服用開始日と症状が始まった時期を整理します。
【記録する内容】
- 服用開始日
- 症状が始まった日
- 症状が続く頻度
- 日常生活への影響
診察で経過を説明する材料になります。
ほかの薬や病気も医師に伝える
性機能の変化には複数の要因が関係する可能性があります。現在治療している病気や使用中の薬を共有します。
- 処方薬
- 市販薬やサプリメント
- 既往歴
- 最近の体調変化
フィナステリドとの関連だけに絞らず確認します。
妊活中なら精液への影響についても相談する
添付文書には頻度不明として男性不妊症や精液の質低下が記載され、投与中止後に正常化または改善したとの報告もあります。
【妊娠を希望している場合】
- フィナステリド服用中であることを伝える
- 不妊治療中なら担当医にも共有する
- 精液所見が気になる場合は相談する
自己判断で服用を変更せず、治療上の利益と状況を踏まえて相談します。
症状の強さだけでなく不安も相談してよい
性機能の副作用は相談しにくいと感じる場合がありますが、治療継続を考えるうえで重要な情報です。
軽い症状でも治療継続に不安がある場合は、処方医へ伝えて構いません。
治療方針を納得して選ぶための相談材料になります。
性欲低下があったらフィナステリドを中止する?
性欲低下が起きた場合に服用を継続するか変更するかは、症状と治療上の利益を踏まえて医師と判断します。
自己判断で増減・中止しない
性機能の変化が気になっても、独自に服用間隔や用量を変えると治療効果の評価が難しくなります。
【避けたい対応】
- 勝手に減量する
- 隔日服用へ変更する
- 別のAGA薬を自己判断で追加する
変更を希望する場合は処方医へ相談します。
症状とAGA治療の効果を合わせて考える
治療を続けるかどうかは、副作用だけでなくAGAへの効果や本人の希望も含めて検討します。
【治療方針の判断材料】
- 性機能症状の程度
- AGAへの治療効果
- 治療継続の希望
- ほかの治療選択肢
一律の正解ではなく、個別に治療方針を決めます。
| 画像・名称 | 特徴 | 公式 |
|---|---|---|
| スキャビジョン薄毛検査を導入し、初診からオンライン診療にも対応する。 | 公式 |
症状が持続する場合は再度相談する
性機能に関する症状については投与中止後も持続したとの市販後報告があります。症状が続く場合は医療機関へ相談します。
服用を変更した後も症状が続く場合は、そのままにせず経過を医師へ伝えます。
必要に応じてほかの原因も評価します。
精神面の変化にも注意する
添付文書には抑うつ症状が副作用として記載され、因果関係は明らかではないものの自殺念慮、自殺企図、自殺既遂の報告についても注意喚起されています。
【重要な注意】
- 自殺念慮や自殺企図が現れた場合は服用を中止する
- 速やかに医師等へ連絡する
- うつ病などの既往歴があれば事前に伝える
性機能だけでなく、服用中の心身の変化を確認します。
フィナステリドの性機能副作用について治療前に知っておきたいこと
副作用の可能性を理解したうえで、過度に恐れることも軽視することもなく、気になる変化を相談できる状態で治療を始めることが大切です。
副作用の頻度を正しく理解する
リビドー減退は1〜5%未満、勃起機能不全と射精障害などは1%未満と添付文書に記載されています。
【頻度の読み方】
- 起こる可能性があることを示す
- すべての人に起こるわけではない
- 個人の発症を予測する数字ではない
数字だけで治療の可否を決めず、自分の希望や健康状態と合わせて考えます。
治療前から気になることを医師に伝える
もともと性機能について悩みがある場合や妊娠を希望している場合は、治療開始前に相談しておくと治療後の変化を評価しやすくなります。
- 現在の性機能の状態
- 妊娠を希望しているか
- 既往歴
- 使用中の薬
相談内容に応じて治療方針を検討します。
ネット上の体験談だけで判断しない
副作用の体験には個人差があり、体験談だけでは発生頻度や因果関係を判断できません。
副作用については、最新の添付文書と自分の症状を基に医師へ相談します。
不安な情報を見つけた場合も診察で確認できます。
AGAへの効果も定期的に確認する
長期的に服用する場合は、副作用だけでなくAGAへの治療効果も定期的に確認します。
【継続時に確認すること】
- AGAの進行状態
- 毛髪の変化
- 性機能を含む副作用
- 治療を続ける希望
効果と安全性の両面から治療を見直します。
参照資料:PMDA「プロペシア錠0.2mg/1mg 電子添文」(2023年8月改訂)

