育毛剤を使っていると、「別の育毛剤も一緒に使えば、より効果を期待できるのでは」と考えることがあります。しかし、2種類以上を同じ頭皮へ重ねても、効果が単純に高まるとは限りません。複数の育毛剤を併用する前に、それぞれの製品区分、配合成分、使用方法を確認し、同じ部位への重ね使いが想定されているかを確認することが重要です。
この記事では、育毛剤を複数併用するときに注意したい成分の重複、頭皮への刺激、発毛剤や治療薬との違いを解説します。
育毛剤を複数併用してもいい?
2種類以上を同時に使ってよいかは製品ごとに異なるため、「育毛剤同士なら併用してよい」と一律には判断できません。まず各製品の表示や使用上の注意を確認します。
併用しても効果が足し算になるとは限らない
有効成分や頭皮ケア成分が増えても、育毛効果がその数に比例して高まるとはいえません。複数製品を使うこと自体を目的にせず、各製品の効能と使用方法を確認しましょう。
同じ成分が重複する場合がある
別の商品名でも、同じ有効成分や清涼成分、アルコールなどが配合されていることがあります。成分表を確認せずに重ねると、意図せず似た処方を併用する可能性があります。
メーカーが想定していない使い方になることがある
一つの製品は、その製品に記載された使用方法に沿って使うことが基本です。別製品との同時使用について記載がない場合は、メーカーや薬剤師などへ確認するとよいでしょう。
2種類以上を同時に使うときの注意点
併用で特に注意したいのは、頭皮への刺激が増えることと、どの製品が合わなかったのか判断しにくくなることです。
赤み・かゆみ・刺激感に注意する
育毛剤にはアルコール、香料、清涼成分などを含む製品があります。複数を重ねることで刺激を感じる場合があるため、異常が出たときは使用を中止し、症状が続く場合は医療機関へ相談します。
塗布量を合算して自己判断しない
それぞれの製品を規定量使えばよいとは限りません。同じ頭皮へ複数製品を使用する場合は、重ね使いが想定されているか確認してください。
トラブル時に原因を特定しにくくなる
同時に複数製品を開始すると、赤みやかゆみが出た場合にどの製品が関係したのか分かりにくくなります。新しい製品を追加する場合は、この点も考慮します。
育毛剤と発毛剤を併用するときはどうする?
育毛剤と発毛剤は同じ区分ではありません。特にミノキシジルを有効成分とする一般用医薬品を使っている場合は、その添付文書を優先してください。
医薬部外品と医薬品を区別する
一般的な医薬部外品の育毛剤と、発毛などを効能とする一般用医薬品では位置づけが異なります。商品名ではなく、パッケージの製品区分を確認します。
ミノキシジル外用薬では併用注意を確認する
国内の一般用ミノキシジル外用薬には、使用部位にほかの外用剤などを使用しないよう注意が示されている製品があります。使用中の製品がある場合は、個別の添付文書を確認してください。
処方薬を使っている場合は医師へ伝える
AGA治療薬を使用している場合は、市販の育毛剤や発毛剤を追加する前に、現在使用している商品名や成分を医師・薬剤師へ伝えます。
併用より先に確認したいこと
薄毛が進行している場合、育毛剤の種類を増やすことが原因確認やAGA治療の代わりになるわけではありません。
現在の製品を正しく使えているか確認する
使用回数、使用量、塗布する場所などが製品表示どおりか確認します。まず一つの製品を適切に使用できているかを見直しましょう。
薄毛の原因を自己診断しない
生え際や頭頂部の薄毛はAGAでみられることがありますが、見た目だけで診断はできません。急な脱毛や強い頭皮症状がある場合は別の原因も考えます。
進行が気になる場合は医療機関へ相談する
徐々に薄毛が広がる、毛が細くなるなどの変化が続く場合は、育毛剤を追加するだけでなく皮膚科やAGAを診療する医療機関への相談を検討してください。
参照資料:厚生労働省「医薬部外品の効能・効果」、PMDA「一般用医薬品 添付文書」、各製品の表示・使用説明書