頭皮のできものには、ニキビのような丘疹・膿疱、毛包の炎症、粉瘤(表皮嚢腫)、湿疹などさまざまな原因があります。見た目だけで区別できないこともあり、「頭皮ニキビ」と一括りにして自己処置すると悪化させる場合があります。形、痛み、かゆみ、しこりの有無を確認しましょう。
頭皮のできものは形と症状を確認する
まず、皮膚表面の変化なのか、皮膚の下にしこりを触れるのかを見ます。
赤いぶつぶつや膿疱がある
毛包を中心とする炎症などが考えられます。膿を自分で押し出さないようにします。
丸いしこりを触れる
皮膚の下に袋状の構造ができる粉瘤など、表面のニキビとは異なる病変もあります。
赤みとかゆみが広がっている
湿疹や接触皮膚炎では、限局した一個のできものというより、赤みやかゆみを伴う皮疹として現れることがあります。
ニキビ・毛包炎・粉瘤は同じものではない
名前が似た印象でも、病変の成り立ちは異なります。
尋常性痤瘡では面皰や炎症性皮疹がみられる
痤瘡は毛包・脂腺系を反応の場とし、面皰から紅色丘疹や膿疱などを生じる疾患です。
毛包周囲の炎症では膿疱などがみられる
毛穴に一致した炎症が目立つ場合は、痤瘡以外の毛包炎なども鑑別されます。
粉瘤は皮膚の下のしこりとして気づくことがある
粉瘤は表皮嚢腫とも呼ばれ、皮膚の下に袋状の病変が形成されます。炎症を起こすと赤く腫れて痛むことがあります。
【見た目だけで病名を決めない】
「赤い=ニキビ」「しこり=粉瘤」と断定はできません。大きさの変化、炎症、排出物、脱毛などを含めて医師が診断します。
頭皮の湿疹や接触皮膚炎もできものに見えることがある
新しいヘアケア製品を使った後の皮疹では、接触皮膚炎も考えます。
シャンプーや育毛剤も原因候補になる
日本皮膚科学会の接触皮膚炎ガイドラインでは、被髪頭部で疑う原因としてヘアダイ、シャンプー、育毛剤などが挙げられています。
かゆみやヒリヒリ感を伴うことがある
症状が製品使用後に出た場合は、刺激を効いている証拠と考えず使用品を見直します。
掻き壊すと傷やかさぶたになる
かゆい部分を繰り返し掻くと二次的な傷ができ、元の皮疹が分かりにくくなることがあります。
頭皮のできもので受診を考えたい症状
自分でつぶすより、必要に応じて皮膚科で原因を確認します。
急に大きくなる・強く腫れる
炎症を起こした粉瘤なども含め、治療が必要な病変の可能性があります。
膿・出血・強い痛みがある
感染や強い炎症が考えられるため、繰り返し触らず受診します。
脱毛や鱗屑を伴う
頭部白癬などでは脱毛斑や膿疱を伴うこともあるため、頭皮のできものだけとして扱わないことが大切です。