頭皮に膿をもったできものがある場合、毛嚢炎(毛包炎)など毛包周囲の炎症が考えられます。ただし、膿が見えるからといって原因を一つの感染症に断定することはできません。粉瘤の炎症や、ほかの頭皮疾患でも膿疱がみられることがあります。自分でつぶさず、痛みや腫れが強い場合は皮膚科で確認しましょう。
頭皮に膿がたまるときは毛包周囲の炎症を確認する
まず、膿がどのような形で現れているのかを確認します。
毛穴に一致した膿疱は毛嚢炎などを考える
毛包に炎症が起こると、毛穴を中心に赤い丘疹や膿疱が生じることがあります。細菌などが関係する場合もありますが、見た目だけで原因微生物まで判断することはできません。
赤みや痛みを伴うか確認する
膿疱の周囲が赤く腫れ、押さなくても痛む場合は炎症が強くなっている可能性があります。
一個だけか複数に広がっているかを見る
数が増えている、範囲が広がっている場合は、自己流の頭皮ケアを追加せず皮膚科への相談を考えます。
- 膿疱の数と範囲
- 赤み・腫れ・痛み
- かゆみや鱗屑
- 脱毛の有無
受診時に症状の経過を伝えられるよう、いつから変化したかも整理しておきます。
膿がある頭皮のできものは毛嚢炎だけとは限らない
頭皮の膿疱には複数の原因があるため、「頭皮ニキビ」と一括りにしないことが大切です。
ニキビのような炎症性皮疹もある
尋常性痤瘡では面皰、赤い丘疹、膿疱などがみられます。頭皮のできものが痤瘡かどうかは、ほかの所見も含めて判断します。
粉瘤が炎症を起こして膿のような内容物が出ることもある
皮膚の下にしこりがあり、それが赤く腫れて痛む場合は、炎症を起こした粉瘤なども鑑別されます。
脱毛を伴う感染性疾患にも注意する
頭部白癬などでは脱毛や鱗屑に加えて炎症が強くなり、膿疱を伴う場合があります。膿だけを見て毛嚢炎と自己診断しないようにします。
【膿があるだけでは病名を決められない】
毛嚢炎、痤瘡、炎症を伴う粉瘤、感染性の頭皮疾患など、見た目が似ることがあります。繰り返す場合や脱毛を伴う場合は診断を受けます。
頭皮の膿を自分で出そうとしない
膿が見えると押し出したくなりますが、爪や器具による自己処置は避けます。
膿疱を爪でつぶさない
圧迫すると皮膚を傷つけ、出血や炎症悪化につながる可能性があります。
針を刺して排膿しない
自宅で切開のような処置を行うと、新たな感染や傷痕の原因になる可能性があります。
強いスクラブや消毒を重ねない
毛穴をきれいにしようとして炎症部位をこすったり、刺激の強い製品を次々に使ったりしないようにします。
【腫れた部分を自己処置しない】
膿、強い腫れ、痛みがある場合は、内容物を自分で出し切ろうとせず皮膚科で状態を確認します。
膿を伴う頭皮症状で皮膚科を考えたいケース
軽いできものでも、悪化や反復があれば原因に合った治療が必要な場合があります。
赤み・腫れ・痛みが強くなっている場合
炎症が拡大している可能性があるため、セルフケアだけで様子を見続けません。
膿疱が増える・繰り返す場合
毛包炎などの原因を確認し、必要に応じて医療機関で治療を受けます。
脱毛・発熱など別の症状を伴う場合
脱毛を伴う頭皮疾患や、炎症が強い状態なども考えられます。体調不良を伴う場合も含め、早めに医療機関へ相談します。