つむじ周辺の地肌が目立つと、「つむじハゲに育毛剤を使えば改善するのか」と気になることがあります。しかし、つむじは毛が放射状に分かれるため地肌が見えやすく、見た目だけでAGAと判断することはできません。頭頂部の薄毛が進行している場合は、育毛剤の役割とAGAに対して推奨される治療を区別して考える必要があります。
この記事では、つむじ周辺に育毛剤を使う場合のポイントと、頭頂部の薄毛に対する育毛剤の限界を解説します。
つむじハゲに育毛剤は効果がある?
医薬部外品の育毛剤は、製品ごとに認められた育毛や脱毛予防などの効能の範囲で使用するもので、AGA治療薬と同じ効果を期待するものではありません。
頭頂部という場所だけで効果は決まらない
育毛剤は製品表示に従って使用します。頭頂部向けという印象だけでなく、医薬部外品・化粧品などの区分と効能を確認してください。
発毛剤とは区分が異なる
国内ではミノキシジルを有効成分とする第1類医薬品が販売されています。こうした発毛などを効能とする一般用医薬品と、一般的な医薬部外品の育毛剤は分けて考えます。
AGA治療では別の選択肢がある
日本皮膚科学会のガイドラインでは、男性型脱毛症に対してミノキシジル外用、フィナステリド内服、デュタステリド内服が推奨度Aとされています。
つむじが薄く見えたらAGAなの?
頭頂部はAGAで薄くなりやすい部位ですが、つむじの地肌が見えることだけではAGAと診断できません。
AGAでは頭頂部の軟毛化がみられる
日本皮膚科学会のガイドラインでは、男性型脱毛症では前頭部や頭頂部の毛髪が軟毛化し、徐々に進行すると説明されています。
つむじの形や照明でも見え方が変わる
つむじでは毛が複数方向へ分かれるため、照明、髪の長さ、濡れ具合、撮影角度によって地肌の見え方が変わります。1枚の写真だけで進行を判断しないことが重要です。
急な変化はAGA以外も考える
短期間で急に抜け毛が増えた、円形に抜けた、頭皮に強い炎症があるといった場合は、AGA以外の原因も考える必要があります。皮膚科などへ相談してください。
つむじ周辺への育毛剤の使い方
つむじは髪が重なって頭皮へ液剤が届きにくいことがあるため、製品の使用方法に従って頭皮へ塗布します。
髪を分けて頭皮へ塗布する
髪の表面へ付けるだけにならないよう、つむじ周辺の髪を分けながら使用します。ノズルやスプレーなど容器ごとの使用方法を確認してください。
決められた回数と量を守る
頭頂部が広く薄く見えるからといって、自己判断で使用量や回数を増やすのは避けます。表示された使用方法に沿って使用します。
写真で経過を見るなら条件をそろえる
変化を確認する場合は、照明、撮影位置、髪の乾き方、髪型をできるだけそろえます。ただし、写真は診断の代わりにはなりません。
頭頂部の薄毛に育毛剤だけで対応する限界
頭頂部の薄毛が徐々に広がっている場合、育毛剤だけを変更し続けてAGAの評価や治療開始が遅れないよう注意してください。
AGAは徐々に進行する
AGAは進行性の脱毛症です。頭頂部の範囲が広がる、毛が細くなるといった変化が続く場合は、医療機関への相談を検討します。
育毛剤はAGA治療薬の代替とは限らない
医薬部外品の育毛剤を使用していることを理由に、医師から処方されたAGA治療薬を自己判断で中止・変更しないでください。
診断によって治療方針が変わる
AGA以外の脱毛症や頭皮疾患であれば、必要な治療は異なります。つむじの見た目だけで原因を決めず、気になる変化が続く場合は診察を受けましょう。
参照資料:日本皮膚科学会「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版」、厚生労働省「医薬部外品の効能・効果」